第5回まえばし赤城山ヒルクライムbyママチャリ

 初めての自転車レースにして一年の総決算。夜は1回目覚めるのを挟んで3時間+2時間眠れてイベント前の寝つきが悪い自分としては悪くない睡眠状況。パンとおにぎりで1200kcal+ジェルとポカリで200kcalくらいエネルギー補給。金曜の朝より先は当然体重チェックできてないけどおそらく出走前体重55.5kgくらい。車重はキャリア・カゴ・スタンドを外して14.5kgくらいなのでママチャリとはいえ重量ハンデはかなり少ないはず。
 外に出ると予想外の雨。ただ小雨で中止レベルでは全くないのでむしろ必要な水分が減るとポジティブに捉える。フラットペダルの弊害として足が滑るのだけが不安要素。駐車場で車を下ろしたところでギアが1速(軽いほう)に入らないことに気付く。スタンドを外した影響で軸の厚みが変わったのが原因のようなので適当にいじって直す。
 会場に移動するとサークルの現役生がちらほら。若さに元気を貰う。エキスパートクラスで一番最初にスタートするTを見送ってこちらもスタンバイ。スタート地点のドローンが落下炎上したとのことでDグループ以降スタートが遅れるも、そのおかげでトイレにゆっくり行く時間ができて好都合。ポカリ300mlをセットしてスタンバイ。
 Tより40分ほど遅れていよいよ自分のGグループがスタート。計算上の予想タイムは88分で、着順で決まるグロスタイムではなく単に計測地点からのタイムを基準にするネットタイム方式なのでそれまでは鈍足運転、計測地点を通過したら一気に加速。予定タイムをかなり遅めに申告してしまった*1ために自分のグループは全体的にかなり遅めのペースで、事前にTから「序盤はオーバーペースなくらいで丁度いい」と教わっていたのでひたすら抜きまくる。ママチャリということで沿道の人が結構声援をくれたけど、こっちは今日はとにかくガチなので一切脇目をふらず踏みまくる。9分通過を目安に考えてた鳥居を30秒ほど早く通過。
 このあたりで心拍は185拍くらいまで上がり普段より明らかにオーバーペースだけど、公道を自由に走れるのと他のチャリを抜きまくる快感で疲れをあまり感じず、17分で畜産試験場、20分で太陽殿を通過。このペースなら今の所85分は切れそうだけど後半どうなるか。予定より2分ほど早く第一給水所の料金所を通過。ここまでひたすらサイクリングロードでとるポジションであるところの肘を完全に曲げて上半身を腕に預けるポジションで高速走行してきたけど、ここから勾配が上がるのと疲労が溜まってきたので普通のママチャリのポジションに。事前に用意しといたタイムテーブルだとこのへんの区間は平均12.2km/hで走らないといけないのがちらほら11km/h、たまに10km/h台が出るようになり、心拍は180bpm程度でいつものヒルクライムという感じに。それでも緩斜面になる直前に死ぬ気で加速して仕事量あたりのタイムを稼いでどうにか全体ではそれほどペースを悪化させず57分で第二給水所の姫百合駐車場を通過。ここで最後のポカリを飲み切り、沿道にいた人に「すみません」と断って空のボトルを(一方的に)捨てさせてもらう。この時点で後は88分を目指すペースで走りさえすれば85分を切れるということで一安心し、あとはどこまで記録を伸ばせるかという勝負。
 この後の区間はとにかく忍耐。いつもヒルクライムの終盤はキツくて唸り声を上げまくるけど、今回の場合はそれで後ろの人が気付いて心なし道を空けてくれて得することに。ていうかうるさくてすみません。ちょくちょくCグループ出走の人にも追いつくようになり、とにかく緩斜面で出力を落とさないように踏ん張る。ゴールまであと1kmを切り、どこでスプリントをかけようかと考えていると後ろの人のスプリントで抜かれたので慌ててついていき、キツさに悶絶しながらゴール!結果的にはもう少しだけ早めにスプリントかけてもイケそうな感じで、手元のメーターでのタイムが82分丁度くらいで「スプリント遅れたせいで82分切れてなかったら一生後悔するな」とか思ったけど正式結果を見るとギリギリ81分台に乗っており、努力目標を3分も上回る好タイムでのゴール。年代別でも上位1/3に入っており大変満足できる結果に。推定で225Wの平均181拍くらい。4.1W/kgで念願のパワーウェイトレシオ4倍。ダンシングはほとんどせず有効活用出来たと思われる箇所が1か所のみ。やはり24インチママチャリは軽いギア比と車重の代償としてダンシングには向いてない。
 申告タイムをミスってGグループ出走となった影響で同程度のペースの選手が皆無でほとんどタイムトライアルみたいな様相で、もし丁度いいペースで集団走行出来ていれば80分切れてそうとかはあるけど、1分あたり10人くらいとしてたぶん1000人くらい抜くという普通ない体験ができたので、これはこれで楽しい思い出に。
 ゴール後は休憩所までの10mくらいの距離すら辛く、どうにか自転車を押して草むらに倒れ込んで休息。特にケツの筋肉が異様に痛く、どうやら前半30分ほぼ前傾姿勢で走ったために普段あまりヒルクライムで使わない筋肉を使えたおかげで垂れるのが全体的に遅くなったっぽい。この姿勢は視界が狭くなるので普段車道ではほとんど使わないけどイベントだと有効活用できるというのは大発見だった。現役生と少し雑談していたい気もしたけどどうせスバルで会えるしとっくにエキスパートでゴールしたTを待たせてるのでとっとと下山。
 駐車場に戻ってみるとTは60分を切ってエキスパートクラスで6位入賞ということでこちらも素晴らしいニュース。とっとと帰る予定が表彰式を待ってからになるという嬉しい誤算。のんびり自転車のキャリア・カゴ・スタンドを戻して荷物整理をし、屋台で地域経済に貢献したりしながらTの晴れ姿を見届けて赤城山ヒルクライムが終了。楽しかった!公道を道いっぱいに駆け抜ける快感は本当にクセになりそう。
 で問題は帰り。ルートはTに東京まで乗せていってもらってそこから自走するか、全自走するかの2通り。前者は自走距離自体は短いけど車に乗る時間を考えると帰宅がけっこう遅くなるうえにTにとっても少し遠回りということで、結局110km走って全自走することに。110kmとはいえ15kmくらい走って伊勢崎から利根川サイクリングロード右岸に出たらあとはひたすらそれを真っ直ぐ走るだけ……ではあるものの、見通しより暗くなるのが早く、栗橋の手前くらいで真っ暗になり一気にペースダウン。それでも満月が出てるうちは案外明るくそこそこスピードが出せるものの、それが雲に隠れると手元の貧弱なライトしか頼れるものがなく巡航20km/h程度の鈍足走行に。利根川橋より先は走ったことのある道ではあるものの道が暗いと全く別世界で、どうにか関宿で江戸川サイクリングロード左岸に出ることができて心底ホッとすることに。そういえば松戸-流山間は何度も夜走ってるけどそっから北は昼間しか走ったことなかったなー。というわけで6時間かけて110km走破して今度こそ赤城山ヒルクライム終了。お疲れ様でした。

*1:確か草津温泉ツーリングで前日当日合わせて300km走った後のタイムを基準に110分くらいで登録した。