自転車とランニングの消費カロリーの比較

 諸々調べてみると、基本的にランニングの消費カロリーは体重(kg)×距離(km)で意外にかなり精度よくkcal値が計算できるようで、例えば60kgの人が10km走ると大体600kcal消費するらしい。これをヒトの熱効率を25%として自転車競技になじみ深いパワーウェイトレシオに換算すると、ランニングで時速v(km/h)で走る人はパワーウェイトレシオで0.29×v(W/kg)程度の体重あたりパワーを出していることになる*1。これをもとに身体レベルと時間に応じていろいろ比較してみる。まあランニングのほうのトレーニングや競技レベル別のタイムとかについては適当にネットで調べたものなので大分怪しいけど。

マチュア中〜やや上位・1時間

 というか自分くらいのレベルの場合。このとき1時間毎日続けるペースとしては3.5W/kg程度が自然〜少しつらい程度のパワー。これはランニングだと12km/hくらい、キロ5分のペースに対応しているけど、毎日1時間12km走るというのはネットで各種のトレーニングメニュー例を見るに相当無理があるように見える。ついでに週末にこれの3倍くらいトレーニングをするというのは自転車ではかなり自然だけど、日々のトレーニングに加えて毎週末フルマラソンに近い36kmを走るランナーというのは皆無っぽい。

初心者レベル・1時間

 手持ちのデータが多い富士スバルライン*2で考えると、ウチのサークルの会員だと1年女子とかごく一部を除いてほぼ全員が2時間45分以内に完走しており、これは2W/kg程度に相当。というわけで多少運動する人ならの2W/kgを1時間程度というのは余裕っぽく、これは大体7km/h、キロ8分40秒程度に対応。毎日1時間で7km走るというのは初心者レベルではとても若干しんどい気もするけど、まあ上の設定に比べれはかなり自転車と同等のレベルに近い気がする。

マチュア中〜下位レベル・短時間

 大体ちょっと運動してる程度の成人男性は1500m走を6分ちょいで走れるらしく、これは4.3W/kgくらいに相当。このパワーを初心者が自転車で6分間維持するのはキツイ云々以前に不可能で、短時間でカロリーを使うなら明らかにランニングのほうが高効率。

というわけで、予想通り長時間あるいは競技レベルが上がるほど単位時間あたりの消費エネルギーはランニングより自転車のほうが効率的という結論に。まあこれは基礎代謝については全然考慮してなくて、ランニングのほうが体のいろいろな筋肉使うのでそのぶん体全体の筋肉が増えて基礎代謝についてはランニングのほうが増えそうだけど定量化するのは無理そう。

*1:あくまで時間あたりの消費カロリーの話をしているのであって、ランニングで時速vを出せる体力の人がパワーウェイトレシオ0.29×vで自転車で走れると言っているわけではない

*2:旧料金所スタート