早池峰&秋田駒ヶ岳旅行2日目

 本旅行メインの早池峰登山。6時に朝食を済ませつつ河原坊まで車で移動し、頂上まではコースタイム3時間半の道のり。2年前の剱岳以来、乗鞍に2回行って軽く花を眺めた以外では久々の高山植物観察。もちろん一番の目当てはハヤチネウスユキソウをはじめとした固有種の数々ですが、早々と大量に表れるウスユキソウの仲間。どうも雰囲気が違うので単なるミネウスユキソウかなんかっぽい。結局ハヤチネウスユキソウは花期が終わっていたようで、逆にナンブトラノオやナンブトウウチソウとかは固有種といいつつ生息域には大量に生えてるタイプのあまり希少感がない奴らで固有種探しという意味では若干地味な登山に。とはいえ(尾瀬を含めなければ)東北地方の山は初めてなので初見の花も多く、久々の登山の楽しさを噛み締めることができました。

久々の真っ当な登山。

ナンブトラノオ。固有種。

ミネウスユキソウしか咲いてないと思ってたけどヒロセさんの写真見たらハヤチネウスユキソウあった!流石。

早池峰山頂上。信仰の山っぽい。
 下り道は来た道ではなく小田越へ下るルートへ。岳集落にあった案内ではこちらは道が急で往路に使うのがオススメと書いてあったけど、むしろこちらのほうが道が整っていて全体に歩きやすい。とはいえ相変わらず下りは大苦手なのでほぼコースタイム通りのゆっくりペースで。
 小田越に着いた時点でそれなりに時間に余裕があったので、次は道路を挟んで早池峰の向かいにある薬師岳へ向かうことに。こちらは花としてはあまり期待できそうになく、お目当ては地図に書いてあったヒカリゴケ。、小田越の小屋にいたオッチャンに見られる場所をざっくり聞いて登り開始。こちらは登山客がそれほど多くないためか早池峰に比べてややワイルドな道。そして北側斜面のため全体的に湿った雰囲気で、早池峰のすぐ向かいなのに全く違った雰囲気。なるほどいかにもコケの生育には良さそうで、15分ほど歩いたところでヒロセさんが岩の窪のなかでうっすら光っているヒカリゴケを発見。あーなるほど確かに光ってる。手で光を完全に遮断すると光らなくなるので、自身が発光するのではなく入ってきた少量の光をうまく反射するタイプっぽい。以降は石の陰に沢山ヒカリゴケが見られましたが、どういうわけか全く生えてないやつもおり結構繊細な奴らみたい。

クマ除けに音を鳴らすための空き缶。

ヒカリゴケ。写真だと分かりにくいけど割とイイ感じに光ってます。
 というわけで無事登山を済ませて本日の宿の国見温泉へ80kmほど移動。岳集落周辺のがらんとした道から打って変わってさすがに盛岡周辺は交通量が多い。しかしやっぱり全体的に道は広く、途中のバイパスでは5車線あってびびる。流石は北海道の次に広い都道府県。
 国見温泉では2軒ある宿のうち森山荘に宿泊。「もりやま そう」と読むと思ってたらヒロセさんが「もり さんそう」と発音するのでどっちが正しいのかと思ったら正解はヒロセさんのほう。つまりは山小屋的な雰囲気の場所で、電気は自家発電で水は湧水っぽい。そしてやっぱり電波が通じない!一応auは通じるということになっていて実際に通信出来ることもあるんだけどイマイチ電波が安定せず。部屋に電源もないので電気の無駄遣いも出来ないので潔く電波OFFモードで過ごしました。宿の連絡先は携帯電話になってるのでうまく通信できる場所もあるはずなんだけど。とはいえ水洗トイレがあるというのはそれだけで全てが許される。ちなみにここはギリギリ岩手県ですが夕飯はきりたんぽが出てきて秋田文化圏。きりたんぽって初めて食べましたが大分お米感ありますね。きりたんぽをおかずにご飯を食べるのは意外に厳しかった。