久々の放射線話

 以前「放射線源を吸引することによるによる内部被曝量がバカにならない」ということをちょろっと書きましたが、ちゃんと計算してみたところ実はそれ程気にしなくていいレベルということが分かりました。
 基本参考にしたのは放射線医学総合研究所のページで、それとKEKが公開してる空気中の放射線濃度を元に計算を追うと

I131の空気中濃度:3月15日で最高で30 Bq/m^3
この日の吸引量:30 Bq/m^3 × 22 m^3/日 = 660 Bq/日 (1日あたりの呼吸量は22立方m)
この日摂取したI131による被曝量:660 Bq/日 × 0.01 μSv/Bq = 6.6 μSv/日 *1

というわけで、I131の半減期が8日ということを考慮すると、I131による被曝量は生涯累計でせいぜい 6.6 μSv/日 × 11日 = 70μSv くらいってことで割とどうでもいいレベルになりますね。Cs137は半減期長いけど2ケタくらい濃度が低いので似たようなもん。
 で、何故こんなのにビビってたかというと、上で書いた放射線医学総合研究所のページの

この1時間に成人が空気22.2m^3を吸い込むことによって将来受ける放射線量の合計の概算値は、以下のとおりになります。

の一文から1時間に22.2m^3吸い込むと勘違いしてたから。他の部分を読めばこれが1日あたりの吸入量であることはすぐ分かるけど流し読みしてて誤解してしまった。

*1:実効線量係数は資料によって微妙に違うけど大きいやつを採用して 0.01μSv/Bq とした