タクティクスオウガ(TO)とファイナルファンタジータクティクス(FFT)について

よく言われるのがTOは素晴らしいがTOのパクり作品であるFFTは後半のゲームバランスがクソ!ってなことですが僕はそんなことはないと思います。別にFFTのバランスが良いというわけではありません。問題なのはTOも後半のゲームバランスはかなり壊れたものになっているということです。弓がどんどん強くなっていくこと(攻撃力だけでなく射程でも。初期の弓は射程6パネルだが中盤以降は8パネルにもなる。ユニットの移動距離は基本5パネルで変わらないのに)、魔法の効果範囲が理不尽に広くなっていくこともそうですが、ダメージや命中率の算出に関する計算式のシステムの都合上後半は命中率がインフレを起こしてせっかく選べる待機の向きの意味が半減したりとただの殴り合いに近くなる(そして反撃を受けない遠距離攻撃がますます強くなる)という問題があります。
僕はTOもFFTも大好きですが(ちなみにプレイ時間はTOの方が断然多い)、それらを楽しめるのは「適当な制限を課したうえで」ということ。例えば今回は状態異常魔法(スロウムーブやペトロクラウド・スタンスローター)・複数範囲攻撃魔法禁止・物理攻撃メインのキャラに弓は持たせない等々のルールでした。こういった適当なルールを課すことでこれらのゲームは複数回プレイに堪えるわけですが、ここでTOに関してはある問題が発生します。それがさっき書いた問題のうち一番最後のもの。これはシステムの根幹にある問題なのでルールによってどうこうできる問題ではないのです。実際今回も後半は結構ダレたわけで、結局(どのゲームをやるか僕が迷った時に)FFTに比べてTOを選びがちなのは優れたストーリーと綺麗なドット絵に依っている部分が多いと感じました。
逆にFFTはこの辺優れていて、チャージタイム等のシステムのおかげで作戦に深みが出たり、参加人数が少ないことで一人あたりの重要度が大きくなり「一人死んでもあとで生き返せばいいや」的なことがなくなります(回復して死なせないことの方が殺して行き返すことより重要になる)。蘇生禁止というルールを作る手もありますが、これもTOでは困難です。なんせボスの1発+ほか9人もいる敵のうちいずれかの攻撃の計2発で昇天してしまうわけですから(戦士系のユニットでも)。そしてそれらの命中率は後半は大抵100%に近い。まあボスを速攻で倒してしまえばいいわけですがそれは味気ない。
まあFFTも終盤ではいくらこっちがルールを作ろうと敵さんが回避率無視長射程攻撃などゲームをただの殴り合いにしようと全力を尽くしてくるのですがそれはかなりの終盤ですし。
僕の結論としては「純粋にゲーム内でできる楽を最大限するならFFTもTOも再プレイなどするに堪えるものではない。そして一定の制限をしたうえで楽しむのに優れているのはFFTのほう」ということです。