PP差と勝率差について

 前回のお話は
スパ4の勝利時PP上昇量=64-0.03*(相手とのPP差)
と書け*1、またPPの安定値からの標準偏差は265程度ということでした。
 で今回は勝率の差がどの程度PP差に影響するかということ。ある相手に勝率6割つけることが出来るプレイヤーは、その相手に対して平均してPP差400をつけることができます。つまりPP400=勝率1割相当ということですね。PP差600なら勝率1.5割相当の実力差があるということになります。
 ただし、これは相手とのPP差が大きくない場合の話になります。実際にはマッチングのシステムおよび格闘ゲームの性質の関係から、「PP差2000つけられてる相手には10割勝てない」ということにはなりません。ここで前者のマッチングとの関係が割と問題になるんですが、それはまた次回に。
 ちなみに前回「見かけPPは安定PPの±530程度にある」という話をしたので、これを今回の話に置き換えると「見かけPPは勝率換算で±13%程度の誤差がある」ということになります。これを大きいと見るか小さいとみるかは人それぞれですが、個人的には結構誤差大きいと思います。

  • 補足

 ちょっと言葉足らずだったかもしれないので補足。まずココで言う「安定PP」とは(一定の実力のまま)長期間対戦を続けた際のPPの変動の中心をいいます。で、例えば安定PPが3000の人(PP3000前後を行ったり来たりしてる人)は、全体のうち70%くらいの期間で2730〜3270程度の範囲のPPに収まり、全体のうち95%くらいの期間でPP2470〜3530あたりに収まります。逆に、適当に見繕ったプレイヤーのPPが3000だった場合、その人の安定PPは70%くらいの確率で2730〜3270の範囲に収まっており、95%の確率で2470〜3530の範囲に収まっている*2ということです。
 で勝率換算の話。ここでいう「勝率」とは「1000試合とか10000試合とか十分な試合数をこなした場合の最終的な勝率」を指します。さて、例えば自分の安定PPが3000だったとします。さて相手の安定PPが2600だった場合、この相手に対しては勝率6割を見込むことが出来ます。一方、実際に分かるのは見かけPPであり、相手の見かけPPが2600だった場合、その人の安定PPは(95%の確率で)2070〜3130の範囲となります。で、安定PP400の差が勝率1割に相当するので、この相手に対する勝率は95%の確率で47〜73%の範囲に収まる(70%の確率で53〜67%の範囲に収まる)ということになります。

*1:これより先に出てくる「勝率差1割=PP差400」とかそういう数値は基本的に全てこの式から導かれるもので、マッチング制諸々の影響は一切考慮していません。

*2:確率論的にもこの論法は厳密には誤りだけど大雑把にはOK。