ウチの学科でやる「高校生のための数理工学見学会」というイベントで僕の担当の教授も講義をやるというのでその手伝い。内容はコイン投げと確率とかの話で、ウケが良かったのはモンティホールの問題。

  • 伏せられた3枚のカードがあり、その中に1枚だけ当たりが入っている
  • 回答者はまず適当に1枚を選ぶ(その中身はまだ見ない)
  • 出題者(当たりが見えている)が残った2枚のうちからハズレのカードを1枚オープンする
  • 回答者は選んだカードを変更する(switch)か変更しない(stick)か選び、最終的な選択とする

これは確率のクイズでよく取り上げられる話題で、当たりを引く確率はswitchが2/3、stickが1/3でswitch有利となっています。
さて講義ではカードを配って実際に参加者に2人1組で何度もやってもらい、結果を記録してもらって集計を行いました(もちろん上のタネ明かしはゲームの終了後にやった)。
結果はやはりswitchの場合の正解率は2/3程度、stickの場合は1/3程度で理論通りの結果になったんですが、それと面白いのがswitchを選んだ人の割合。
講義ではモンティホールの問題の前にも「一見どの選択肢でも勝率半々だけど実は一方の選択肢が有利」というゲームを参加者にやってもらっていて、こちらは次第に参加者もカラクリに気付いてきて、最終的には有利な選択肢を選ぶ割合が多くなりました。
一方モンティホールの問題では最終的にswitch:stickの選択の割合が3:5くらいになり、switchのほうが有利なのにstickを選ぶ割合が全然多いという結果に。これはたぶん「一度決めた選択を曲げるのは恥」みたいな心理が働いてるからで、このクイズ番組考えたやつは頭いいなあと思ったという話。